車のリモコンキーの握り部分の破損の対応
2015/03/15
はじめに
車のリモコンキーの握り部分の破損は、意外にありうるアクシデントだと思われます。
そして、そうなった場合の使用感はかなり問題があるはずです。
例えば破損して割れた部分が、キーを廻すたびに指の皮をはさんだりして、怪我をする場合もあります。
その他いろいろの問題が起こるかもしれません。
通常はこの対応の出費はかなり大きいのではないでしょうか?
普通の合鍵だと安価(数百円)でカギ屋さんで手軽に作ってもらえるはずなんですが、車のリモコンキーだとそういうわけには行きません。
ミゾ型の波形状のものだとナカナカ対応してくれないようです。
さらにイモビライザーのカギであればかなり厳しい状況になります。
それで最終的に、ディーラーに持って行くと数万円の見積もり提示をされることがほとんどだと思われます
そういった状況だったので、今回もまたまた金に目がくらみ、ダメモトで自己責任で、
車のリモコンキーの握り部分の対応を行うことにしました。
今回対応して、1年以上経過して問題がないように思えたので記事を掲載しました。
リモコンキーの握りが破損するとちょっと危険です
ある日、毎日のように車を使用している(年間1万kmくらい)おかみさん(女房)が
「車のリモコンキーが壊れてるんだけど、時々指が割れ目に挟まって怪我をするんだけど。何とかならない?」
と言ってきました。
キーをまわすときに、割れ目が広がって指の皮がはさまれてしまう様です。
(画像の左下が割れてますね)
車はおかみさん(女房)の母親から父親の形見として譲り受けたもので、かなりの年期がはいったものです。
ディーラーさんに持っていくと、リモコンキーの修理は軽く2万円を越えます。
そこで、ディーラーに持っていくと、25,000円かかると言われました。
この型式のキーは、割れたプラスチック部分だけの交換は不可能で、ブレード部分が完全に埋め込み式になっていて、合鍵作りと同様に削りだす方法しかない、と言われました。
合いカギ屋さんも車のリモコンキーの修理は難色を示します
やれやれ、と言う感じで一旦ディーラーにお願いすることは保留にして、在住県内のカギ屋さん(16店舗)に電話問い合わせを行いました。
これも、よい返事は「ひとつも」もらえませんでした。
共通して判ったことは、以下の事柄です。
- リモコンつきの合鍵つくり対応は不可。
- リモコンなしの合鍵つくり相場はこの特殊な波型溝のタイプで6,500~15,000円前後。
- ネットなどで購入した「生カギ」(合鍵の加工前のカギ)の持込加工はお断り。
- イモビライザーの対応はできない。
だいたい以上のような状況でした。
リモコンなしのスペアキーは持ってましたし、車は古くて、すでに、査定:0円の領域だったので、こういう部分では払いたくない金額でした。
しかし、あれれれ
カギ屋さんがなぜか、口をそろえてに言っていた言葉の中に、
「ネットなどで購入した「生カギ」(合鍵の加工前のカギ)の持込はお断り」
というのがありました。
と、いう事は、裏を返せば
ネットなどで「生カギ」が安く購入できる
と言うことを意味していることになります。
車のリモコンキーの握りの部分は、なんと「シェル」と称されていました。「車のリモコンキー」ではナカナカNET上ではヒットしません。
ところが、検索でなかなかヒットしません。「車のリモコンキー」ではダメです。
検索エンジンになかなかヒットしません。
本当にかなり時間がかかりましたが、
適切なキーワードとして適切なキーワードとして
「シェル イモビライザー」
でキーの専門パーツ屋さんにたどりつけます。
「シェル」は「貝」と言う意味ですね。なるほど。なるほど。なるほど。
プラスチックの部分は貝殻みたいですね。これを世間では、あるいは業界では「シェル」と呼んでいるようです。
やはり、歳のせいかキーワードの発想力が乏しいと思い知らされました。
ネットでリモコンキーのシェルを購入しました。
ちなみに、我が家の車はイモビライザーではないと思われます(確証はないですけどね)。
「生カギ」はネットで「イモビライザー巧」と言うところで購入しました。
URLはhttp://keysmith.shop-pro.jp/です。
三重県のイオン津南SCの1階にお店を出店されているようです。
- 価格は1,260円
- 型番はtoy48-a-Lで
- 仕様はロゴ無し・トヨタ3ボタン・内ミゾ(38mm・40mm兼用)
というものを購入しました。
購入当時2012年8月はこの価格でしたが、
2014年10月現在では、
税込:2,160円になっているようです。
また、キーカットを依頼する場合は税込:3,780円のようです。
このお店ではシェルの合鍵部分の削りだしも、なんとイモビライザー対応も通販で請け負っているようです。
画像は左がシェル部分が割れた問題のカギで、右が今回購入したカギです。
ブレードの部分の長さが若干違います。
どちらも、ブレードが製造段階でシェル部分に埋め込まれています。
いよいよ作業のステップに入ります
購入した車のリモコンキーのシェルはブレードの部分の長さが若干違います。
どちらも、ブレードが製造段階でシェル部分に埋め込まれています。
ということで、ダメもとで無理のブレード換装の作業開始です。
うまくいかなかったら、このお店にもう一回この店にアプローチして、今度は削りだしの依頼をすることにしました(笑)。
注:本当は削りだしまでこのお店に依頼したほうが確実です。
車のリモコンキーにはいくつかのタイプがあって、イモビライザーのタイプになると、これは厄介なことになります。
イモビライザーはキーに埋め込まれたICチップがもつIDと車とのIDが合致しなければエンジンを始動できない仕組みになっているからです。
対応方法は、車のIDに合わせて、新しいカギにIDを乗せ変えなければなりません。
昔は対応不可だったようですが、今は承るところはけっこうあるようです。私がシェルを購入したお店も承っているようです。
なお、ブレードの部分(カギの本体)が製造段階で埋め込み式や取り外し式のものがあり、イモビライザーのキーの場合、ブレード取り外すとIDがリセットされる場合もあるようです。
今回の私の場合は、イモビライザーかどうかは不明でしたが、ともかく、まずは無理やりブレードを載せかえることにしました。
困ったことに、今回のカギのブレードは前述のとおり製造段階で埋め込み式でした(泣)。
まずは、壊れたシェルのカギのブレードを取り外します。
下の画像のようにニッパーで被せ部分を丁寧にかつ慎重に剥ぎ取ります。
この工程でどんな風に埋め込まれているかを知ることになります。
次に同じように購入したシェルのブレードも取り出すことになりますが、被せ部分はあとから、接着などして使う部分になるので、この工程はその調査確認または予行演習みたいなステップと言えますね。
今度は、購入したシェルのブレードの被せ部分を、やや大きめのカッターナイフで剥ぎ取り、ブレードを取り出します。剥ぎ取った部分は、もちろん最終段階でに接着、被せに利用します(下画像)。
以下が、
それぞれ取り出したブレードです。
とこころが、困ったことになりました。
なんと、なんと、
取り出したブレードの埋め込み部分のサイズ形状が違うのです(泣)。
下画像のように、壊れたシェルのカギのブレードの幅が左右1ミリ位づつ大きいのです。
なおかつ、微妙に形状も違います。
で、仕方なく、おそるおそるのカッターナイフでの加工です。
下の画像は、やっと旧ブレードが収まりがつくように加工された新シェルです。
下の画像のようにしっくり収まるまで、慎重に何回も加工しました。
接着剤はコニシのSUが良い事はわかっていたのですが。。。
次は被せやブレードそのものに対しての接着剤に関してなんですが、下の接着剤は、以前、知人のバンパーの補修に使用してよかったものです。
素材はほとんど何でもOKで、多少の凹凸面でも接着してしまう、スグレモのです。
コニシのSUというものです。
私の知る限り最強の接着剤です。
ボンド ウルトラ多用途SU #04592 クリヤー 25ml (プラパック) [HTRC 3]
本当にいろんなものに使用しました。耐久性はケタ外れです。屋外の過酷な用途にも向いてます。
硬化するまでちょっと待ち遠しいんですけどね。
ところが、この接着剤の手持ちはもうなくなってました。
「コニシのSU」が、ベストなのはわかってたんですが、今回あえて、100円ショップで購入の「エポキシ2液混合タイプの接着剤」を使いました。
まぁ、実験ですね。やり直しが利きますし(笑)
この接着剤は混ぜ合わせて使うんですが、「コニシのSU」には及ぶかどうかは疑問ですが、そこそこの耐久性があります。
実はこれも、実際にいろいろ場面に使用した経験があります。
凹凸面デコボコの接着や隙間の充填にもナカナカいい感じで威力を発揮します。
素材もシリコンを含めてたいがいOKです。
下の画像は「エポキシ2液混合タイプ接着剤」で固定した場面です。
数十分で硬化が始まり、1時間もすればガチガチに固定されます。
で、あとはリモコン装置をセット組み立てて完成です(下画像)。
完成後、車のエンジンはちゃんとかかかりました。
未だに、このキーがイモビライザーかどうかは不明です(汗)。 たぶん違うと思います。
なお、補修後1年以上経過してますが、劣化は全く見られません。
なんとか、成功例とはなっていますが、
参考にする方はあくまでも自己責任でお願いしますね。
Comment
こんにちわ、はじめまして。
ぐらぐらのリモキーを何とかしたくて、検索中ヒットしました。
楽天やアマゾンで売ってるブランクキーも、みな簡単にはブレードの入れ替えができないみたいで(プラと一体化しているようですね)
イメージでは、上下プラに囲まれているが、正しいような気がしますが。
ブランクキーを根元からへし折ったとか、プラ部分をむしりとったとか
購入後の感想にあります(凄)
ちなみに私の純正品はネジ止めされているだけなので、簡単にはずれました。
ど素人おじさんの購入した、ブランクキーもニッパーで切らなければ、ブレードが外れなかったのでしょうね。
その部分を大判の写真で詳細に説明していただければ、
リモコンキー ブレード(キー) 入れ替え ニッパー
で検索できて、助かる人が増えると思います(笑)
ニッパーは100均で購入予定ですが、カッターとラジオペンチでは無理かな?
仕上げに、接着剤を使っていますが、ネジでとまれば十分のような気がするのですが、本来キーを削るべき、一体化の商品を無理に使う以上隙間ができるということでしょうか?
お暇なときでも回答をいただければ幸いです。
かすみさま
コメントありがとうございました。
ご指摘のように、私はプラ部分を少し大きめのカッターナイフとニッパーでむしりとって接着剤で固めました。
私の場合、実はネジの部分はなく、直にプラスチックに埋め込まれていたもので、どうしようもなかった次第です。ネジとめだったら、接着剤はご指摘のように不要だったと思います。
現在、該当の車とカギは売り払ってしまい手元にはありません。
ちなみにこの記事のことを、友人に教えましたがあまりうまくいかなかったようで、結局販売元に削りをお願いしたようです。
あくまでも私見ですが、私の場合は接着剤がポイントだったような気がします
こんにちは。
画像つきで詳細を書いていただきありがとうございました。
今回、パッソの鍵が壊れたので記載の通りに一体型の箇所をカッターで切り離し、
鍵のほうが大きかったので嵌るように削り加工をしました。
その際、削るのが少し面倒だったので
昔100均で購入していたハンダで少しずつ溶かしてはめ込むと楽でした。
最後は、鍵自体をターボライターで炙りケースに押し付けると、かなりピッタリになりました。
その後はボンドでとめて完成です。
少しオリジナルを加えましたが、何万も出さなくて助かりました。
ありがとうございました。
しろうと さま
コメントありがとうございます。少しでもお役にたてて良かったです。
なるほど、ハンダとターボライター炙りで仕上げる方法もあるんですね。
今後何かの場面で役に立ちそうな着想のような気がします。
こちらこそありがとうございました。
初めまして。ぶりざどと申します。
「エスティマ イモビライザーキー 加工」で貴サイトにお邪魔しました。
当方も同じ様な手順で作業をしたのですが、結局はキーの根本が耐えきれずカクカクして困っていました。記事の中でご紹介をしていらした「イモビライザーキー巧」様を訪問して、シェルを作成していただき不具合から脱出できました。大変役立つ情報をご紹介いただき、ありがとうございました。
ぶりざど さま
コメントありがとうございます。お役に立てて光栄です。本記事ではシェルを加工しましたが、やっぱり「イモビライザーキー巧」様にカギ作成していただいたほうがいいと思います。それでもかなり安価だと思います。実際にそのようにしてかなりたくさんの人が助かっているみたいです。
また、何かに役立つような記事が書ければいいな。