ど素人おじさんの報告書WP

悲しいかな、我々「おじさん」の世代はかなりヤラレっぱなしのキビシイ状況が続いています。 しかしながら、まんざらすてたもんでもない部分も多少なりともあるはず。

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車のボディーのへこみの補修。格安のデントリペア器具を使う。

   

こんなサイトを運用していると何でも出来るのではないかと大きな誤解を受けます。
今回は車の凹みがどうにかならないかとの依頼がありました。
どうやら、自損事故は保険が下りないようです。
依頼者は自営業で車の凹みのイメージダウンを気にしていました。

依頼者によると板金業者に出すとかなり割引してもらっても3万円以上の見積もりだったようです。
しかも板金業者の受注が立込んでいて、日にちもかかるようです。
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写真では解りにくいですが、縦25cm横30cmで深さ3cmの凹みです。バックの際、死角となった突起物に接触したようです。
幸い塗料のハゲはありません。

実はこれまで、私はこういった塗料のハゲ損傷のない凹みの補修を4回ほど行った経験があります。
依頼者は、そのウワサを聞きつけてかなり遠方から依頼して来たのです。そうなると、無碍にお断りするのには。。。。

デントリペアのやり方はネット上で数々公開されています

私の車のボディーのへこみの補修やり方は「デントリペア」と言うやり方で、大きくは「表面の引っ張り出し」「ボディー裏側からの器具を使った圧力出し」の二つのやり方があります。
もちろん私のやり方は誰でも出来るであろう素人らしい安価な器具を使った「表面の引っ張り出し」です。
「ボディー裏側からの器具を使った圧力出し」は器具は場合によって数種類必要でやや高価で、やや熟練の技と腕力が必要となります。
具体的な器具は以下のようなものです。

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依頼者は私と同じような引っ張り器具をネットで調達し作業を行ったようですが、全くうまくいかなかったようです。
このような作業の工程はネット上で数多く公開されています。それらを参考にすれば、うまくいくような気がするんですけどね。
おそらく、いくつかのポイントが抑えられていなかったのかもしれません。
確かに損傷の具合によっては完璧な補修は難しいのは間違いないのですが、「ぱっと見」で目立たない程度の修復は可能なはずです。

依頼者には「今回はほとんど目立たない程度の補修がゴール」という前提で作業を行いました。
というか、「引っ張り器具」の限界「ぱっと見」で目立たない程度の修復なのです。

今回は依頼者も同時立会いで、作業も実際にやっていただきました。

用意するもの

用意するのは以下のものとなります。
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左から

①ブレーキクリーナ
⇒本当はパーツクリーナが正解でしょうが、同一のような気がします。おそらく300円以下で入手可能です。私は別の用途でも区別なく使っています。
⇒要は、破損箇所や「引っ張り器具」の接触面をフキフキして脂分?が除去できればOKです。ラベルはがしでもいいかもしれませんね。

②グルーガン
⇒うまくいかなかった要因はこの場合が多いようです。20W以上でドロドロ感がしっかり感じられるものが望ましいです。高温でないものはまちがいなく接着力が弱くうまくいきません(過去、10Wのもので失敗の経験あり)。「引っ張り器具」が不良品かと疑ってしまい、がっかりします。
⇒経験上、グルースティックの棒は百円ショップのもので十分な気がします。実は専用のものを使ったことがありませんので性能がわかりません。
⇒とはいっても、上の画像のものは100円ショップで購入したもので20Wのグルーガンで300円です(笑)。100円ショップには10Wのものと15Wのものと20Wのものと3種類が販売されていました。

③引っ張り器具です。
Amazonで送料込みで1299円です(2018/7/19現在)。

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評価はかなり高いと思われるものです。
私の持っているものは横板金属部分がゴールドで3年くらい前に購入したものですが、たぶん同一のものと思われます。
⇒いろんなものがありますが、実はどれが本家でどれがコピー品あるいは類似品かさっぱりわかりません。
⇒横板部分がプラスチックのものもあります。このタイプは先の部分がいろいろなタイプのものが利用可能で汎用性があるようです。

④なるべくきれいなタオル
⇒吹きつけたパーツクリーナーや油脂をふき取るためのものです。

実際の作業

①まずはブレーキクリーナーでくぼみ分を十分にきれいにしておきます。同じく引っ張り器具の先端タブもキレイにしておきます

②引っ張り器具の真ん中先端部品(タブ?)にグルーガンを塗りつけてくぼみ部分に貼り付けます。このときなるべく複数個所に貼っておくと作業効率が上がります。
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この工程の注意点

⇒グルーが十分に液化していないと、接着力が弱まります。理想は蜂蜜の垂れるしずくみたいな感じですかね?歯磨き状ではまずアウトです。
グルーに盛り付けたらすぐに凹み面に貼り付けます。
⇒グルーをタブに山盛りに盛り付けて、凹み面に貼ります。このとき盛りの厚みが厚いほどいい感じです。これまでの経験上貼り付けたときの凹み面とタブの隙間が5mm以上がいいような気がします。量的には1タブあたり100円ショップのグルースティック3分の1~2分の1を盛り付ける感じですね。
⇒凹み面にタブを貼り付けるとき強く押し込まない。軽く貼り付けるようにするのが良い気がします。あまり押し付け過ぎるとなぜか接着力が弱まる気がします。と微妙なところですけどね。
⇒あたりまえの話ですが、口径の大きいタブほど接着力が増します。逆に言うと細かいくぼみの補修は難しくなるかもしれません。

③タブ貼り付け後10分以上放置します。
⇒これは専用のグルーやそうでないもの、季節にも左右されると思います。

④タブを引っ張り器具で引っ張ります。
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⇒接着力が弱いとすぐにグルーがはがれます。気持ちが萎えます。
⇒接着力がうまくいっていると極端な話、必要以上に引っ張り出されてもグルーははがれません。
冬場など凹み面の温度が低い場合は、ドライヤーやヒートガンで暖める必要があるかもしれません。
ゆっくりと慎重に引っ張ることをお勧めします。急いで引っ張ると塗装が心配です。
⇒ある程度接着力がうまくいっていると、引っ張りの限界点でポンと引っ張り器具がいきなりはがれますこのとき引っ張り器具が落下する場合がありますので注意が必要です。引っ張り器具にはプラスチック部分もありますので破損の可能性があります。
⇒やや引っ張りすぎかなという感覚のあたりがいい感じかもしれません。この辺はカンです。グルーが強力に接着されている場合、引っ張り器具をいったん戻したりと、微妙なところを確認しながら作業が出来ます。
⇒作業後のグルーはブレーキクリーナではがすことができます。取扱説明書によると、濃度95%以上の工業用アルコールではがれるようです。

⑤そのように①~④を繰り返し細かい部分も修正していきます。だんだん修復してきてますね。
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⇒とはいっても小さいタブは接着力が弱くなりますので、グルーの性能や十分な液化での接着力次第になりますけどね。

⑥で完了です。
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よくみると、引っ張りすぎやまだ細かい部分があるのですが、少なくとも1m以上離れてみると全く目立ちません。
「今回はほとんど目立たない程度の補修がゴール」ということで依頼者確認・了承の上、作業完了です。
ここまでの作業時間は意外とかかってしまい、約2時間弱程度でした。
タブを3~5本づつ貼り付けて5回の引っ張り作業でした。

今回は、作業に依頼者にも立ち会ってもらったので、大方の作業の手順やポイントは理解されているはずですし、気に入らなければあとは自分ですることでしょう。

繰り返ししつこいですが、最もな大きなポイントは

「とにかくグルーの接着力をどう高めるか?」

につきます。

余談ですが、さらに厳密に細かい作業を進めるためですが。。。

さらに細かい作業を厳密に行うためには、引っ張りすぎの修正目視だけの確認でなくゲージのようなものが必要です。

引っ張りすぎの修正は以下のものが一般的です。

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ゲージは以下のものです。が、極端な話、直線模様のある厚紙を補修面に反射させれば代用出来ると思います。

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ここまで、使いこなせればかなり完璧な状態になるでしょうね。

お約束ですが、参考にされる方はあくまでも自己責任でお願いしますね。

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